Friday, November 04, 2005

給食

僕はメリノールというカトリック教の小学校へ通った。この学校は、日本人のカトリック信者のために創立した教会に所属する学校だったから、そこで幼稚園から小学校八年(日本の中二に当たる)まで勉強した生徒たちは日系人だったのだ。今のアメリカでは、こういう学校は違法で存在しないけど、当時は、60年代のマティン・ルーサー・キングとその人権運動以前の時代であったから、我々に日系人にとっては、こういうようなところはあってしかるべきところだっていた。

しかし、人権や差別問題から守ってくれるような組織にしては、学校給食にはあまり力を入れなかったのだ。ホット・ランチと言って、確かに日本の冷たい弁当や米国の(当時の)粗末なサンドウィッチより栄養バランスはずっとよかったかもしれないけど、我々ガキにとってはあまりおいしくなかった。その日その日のメニューが決まっていて、皆まったく同じものを食べていた。一番記憶に残ってる「定食」はエッグ・フー・ヤングだった。日本の、蟹の入っていない「かに玉」みたいなもので、あんかけは塩っぱかたし、この「かに玉もどき」はたくさん作らなくてはいけなかったから、いつも冷めていた。立派な「ホット・ランチ」だった。半分食わず、先生の見てないときに捨てた時も多々あり。

ハ~。当時の高級料理といえばステーキとポテトだったから、中華もどきはいいほうだったかもしれない。でも、おかげさまで、いい面もあったといえる。我々は現代の肥満問題を避けることができた。

1 comment :

たこ焼き said...

温かい給食でも、まずいものはまずかったですね。冷たくてもおいしかったもので、思い出すのは、「鯨の竜田揚げ」でしょうか。1982年頃に商業捕鯨が一時停止されてからは、給食の献立に登場していなかったらしいですが、今年から、鯨が給食に復活したと聞きました。ジョン万次郎の伝記にもあるように、和歌山は、捕鯨発祥の地。お肉嫌いの私でも、献立に鯨の唐揚げを見つけると、その日を楽しみにしたものです。