Thursday, September 18, 2008

If you teach it, they will come

最近仕事が目が回るほど忙しくなったけど、それでもこの仕事が好きだ。好きな専門――古典文学、平安和歌、文語など――を教えられるし、いつも若者に囲まれているから、最高だと思う。うちの学校では日本語・日本文学も専攻にできるので、懸命に学生をリクルートしたり、日本へ留学させたり、大事に育てているつもりだ。

授業では、僕は熱心だ。学生が僕と同じくらい熱くなるためだ。日本文学は面白くて美しいだけではなく、有意義な文学だ、と主張する。言葉の意味は固定している、と思うようなアメリカ人に、日本文学のテキストの意味の柔軟性を見ろ、と。言葉の意味が文脈によって変化することを把握すれば、政治のプロパガンダやニュースの操られ方も分かってくる。文学は勉強のし方によっていろんなものを得られるぞ、と励ます。

しかし、この前、予想外のことがあった。

日本語は難しいから、文学を教える場合、どの大学では、英訳による日本文学 (Japanese Literature in Translation) のクラスは必要だ。これは入門みたいなもので、アメリカ人の学生にとって、初めて日本文学を味わえるチャンスだ。よって、日本語がまったくできない学生も結構いる。

しかし、今学期、日本語のできない、日本文学も文化も知らない学生二人が僕の授業に出席して、後で日本に留学したいと相談しに来た。日本語は知らなくても留学できますかって。先生の講義を聞いて興味がわいたって。日本に行ってみたくなったんだって。

はっきり言って、とてもうれしい。でも、本当に日本へ留学してそこで悪い経験してたら、僕のセイになるのかな、と心配で心配で。

No comments :